中国オフショア開発の盲点、隠されたリスク

メルマガ『中国オフショア開発最前線』第037号より

■中国オフショア開発の盲点、隠されたリスク

 先日、初めて、中国オフショア開発の実施に踏み切ったある日本企業の社長さんから「こんなことあるのか?」と思ったと同時に「でも確かにあり得るなあ〜」と納得してしまった事例のお話を伺いました。

 発注者は、中国人経営者の日本企業です。開発業務を担当する技術者も日本在住の中国人です。
 同社は、初めての中国オフショア開発プロジェクトであるため、安全を見て、中国では知名度が高く、比較的大手のソフトウェア会社をパートナーとして選定したそうです。

 このパートナー会社は、長年中国国内で実績を積み大きく発展した後、新たに日本市場に参入してきました。いわば、実績も経験も豊富ですが、日本向けのプロジェクト経験が浅いということは否定できません。

 プロジェクトの開始に当たって、発注企業の責任者がパートナー会社の責任者に、お互いにとって共通の母国語である中国語で説明しました。 
 「まだ仕様は確定していませんが、とりあえず仮の仕様書を送ります。事前に勉強しておいてください」
 ここまでは、ごく普通のプロジェクトのシーンです。

 しかしその後に悲劇が起きてしまいました。 

 その後、仕様がほぼ確定し、最新版に改版した仕様書を送付するため、発注企業の責任者がパートナー会社の責任者に連絡したところ、パートナー会社の責任者の口から信じがたい言葉が発せられました。その言葉は、「既に開発が完了したのでこれから納品します。送金してください。」です。

 発注企業がパートナー会社にいくら事情を説明しても、一切受け付けてくれません。話し合いは平行線です。

 「こんなこと、あり得るのか?」「仕様書を渡すとき、きちんと説明したのか?」「仮の仕様書を送付後、かなりの時間があり、その間、コミュニケーションがなかったのでは?」等々、いろいろと言いたくなりますが、現実に起こってしまった不幸な事例です。

 このプロジェクトは、受発注者間で共通の母国語である中国語でコミュニケーションを行ったにも係わらず、悲劇が起きてしまいました。

 この事例には、いくつかの教訓があると思います。

 (1)知名度や企業規模のみでパートナーを選定してもリスクが潜んでいる。

 (2)コミュニケーション言語力とコミュニケーション力とは別次元の能力である。

 (3)日本の商習慣や開発プロセスを理解している、あるいは理解しようとする意識を持っている会社をパートナーに選定することは非常に重要である。

 中国は、他の諸外国と比較し、日本での業務経験がある技術者の数が圧倒的に多いという実態があります。また、日本向けの仕事を主な事業にしている企業では、このような経験者が、コアメンバーとなって会社を運営しています。

 もちろん個人差もありますが、日本の商習慣を理解してくれます。また、日本の商習慣や開発プロセスを理解し、柔軟に対応しなければ、競合他社に負け、企業としての発展もできないと意識している企業も少なくありません。

 私は、中国オフショア開発のパートナーをお探しの日本企業さんに、最適パートナーを選定して頂き、プロジェクトの成功を手中に収めて頂ければ!といつも考えています。

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posted by モフー at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロジェクト成功ノウハウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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