オフショア開発を拡大できる企業は、管理力が優れている!?

メルマガ『中国オフショア開発最前線』第038号より

 今回は、システム開発には付き物である仕様変更(または仕様追加)の取り扱いについて考えてみたいと思います。

■ほんの些細な仕様変更や仕様追加でも別料金?

 仮に皆さんの所属する発注企業と中国の受注パートナーの間で、あるシステム開発において、請負契約を締結し、開発業務をスタートさせたとしましょう。

 例えば、開発業務途上で、エンドユーザからちょっとした仕様変更の要求を受け、その内容を受注パートナーの責任者に説明したところ、「これは仕様変更になりますので、別料金になります。別途、営業担当者から追加料金の見積書をお送りしますので宜しくお願いします。」と言われたとします。

 また、これが1回ではなく、毎回毎回続いたら、皆さんはどう思うでしょうか?

 おそらく、どんな強靭な精神力を持つ人でも、このプロジェクトのお客様であるエンドユーザと受注パートナーとの間で板ばさみとなり、極度のストレスを感じるとともに、もう2度と中国オフショア開発はやりたくないと感じられることでしょう!

 しかし、よく考えてみると、この契約は、請負契約であるため、見積時点で仕様は確定していて、その仕様であることを前提にして契約金額を決め、仕様通りの成果物を納入し、品質に問題がなければ検収、支払となります。この原則から考えると、この受注パートナーからの要求は正論と言えます。

 しかし、日本の商習慣では善し悪しは別として、多少の仕様変更や仕様追加があっても、柔軟に対応し、出来るだけ、当初の見積価格の範囲内で対処することが常識となっています。

 上記の事例のように、中国にも「仕様変更・追加は別料金」という明確なスタンスで事業運営している会社も多く実在します。企業により程度の差はもちろんありますが、欧米志向が強い企業(主として欧米市場に目を向けている企業)や必要以上に強気のスタンスで仕事を行う企業等、程度の差はあれ、この傾向が強いと思います。


■仕様変更が発生しないプロジェクトは存在しない!?

 しかしその一方、逆に「日本の仕事で、仕様変更が一切発生しないことは絶対にあり得ない!」「仕様変更や追加を最小限に抑えるため、事前に仕様上の曖昧な部分の撲滅、仕様上の矛盾点の有無チェックに注力したい!」と考えている中国のソフトウェア会社も少なくありません。

 中国で主として日本向けのシステム開発を中心に事業展開している会社は、日本独特の商習慣を理解し、柔軟に対応してくれる会社が比較的多いのです。

 もちろん、システム全体に大きな影響を与える仕様変更や仕様追加については、その都度、話し合いによって、精算方法を決めるというやり方になりますが、多少の仕様変更や追加であれば、柔軟に対応してくれるというイメージです。


■最終納品後に仕様変更を連発!?

 しかし、受注パートナー側の柔軟な対応にも限界があることは、言うまでもありません。

 ごく稀な事例ですが、請負契約であることを忘れてしまい、最終納品後に、あたかも当たり前のように、当初の見積価格範囲内で、何度も何度も仕様変更を要求してしまうケースもあります。これはかなり行き過ぎですね!

 これでは、受注パートナー側も疲れてしまい継続取引は難しくなる可能性が高いと思います。

 仕様変更や仕様追加をいかに最小限に抑えることができるか?エンドユーザの真のニーズをいかにして早期に把握できるか?また、仕様が曖昧な部分や矛盾点をいかに事前に潰せるか?ここが発注者の腕の見せところだと思います。

 まさに、これが『オフショア開発を拡大できる企業は、管理力が優れている!』と言われる所以ではないでしょうか。
 

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posted by モフー at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロジェクト成功ノウハウ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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